2009年度 所 信

基本理念
「新たな半世紀に向けての礎(いしずえ)」

スローガン
自分づくりから始めるまちづくり




第51代理事長 細 川  博


はじめに
社団法人泉大津青年会議所は昨年大きな節目となる創立50周年を迎えました。50年の長きにわたり、地域に密着した活動を展開されてきた多くの先輩の皆様に尊敬の念を抱くと共に、我々がいまこのように活動できる「礎(いしずえ)」を作って頂いたことに感謝申し上げます。

JCの魅力
私がJCに入会してよかったと思うこと、それは「自分の目標となる人たちに出会えたこと」、これに尽きます。10歳年上の先輩を見て「10年後に自分もあんな姿になっていたい」と思い、少しでも近づけるよう自分なりに努力をしてまいりました。10年経ったいま、果たして自分自身が思い描いた理想の姿になっているか?と聞かれると甚だ物足りない気がします。しかし、仮にJCに入会せず、そのような目標なしで過ごした10年とは内容は全く違っているということには自信が持てます。そのような人との出会い、これがJCの最大の魅力ではないでしょうか。

現状は…
かつてJCには常に向上心を刺激する「何か」が散りばめられていました。しかしここ数年はどうでしょう?若い世代から目標とされるべき立場となった私たちは彼らの手本となっているでしょうか?年齢の上下を意識せず、フランクに語り合える、そんな雰囲気は根付いてきました。気軽に意見を交わせる、という面では悪くないのかもしれません。しかし、その反面失ったものはないでしょうか?我々年長者には若い世代を引っ張っていかねばという責任感、若い世代には年長者を敬う気持ち。日本の社会全体が失ってしまったように見えるこのような意識は、実は本当に大事なことだと思います。

こんな時代だからこそ
個性が尊重される時代になってきています。ヒトは千差万別、個性もヒトそれぞれです。JCもいろいろな個性、いろいろな価値観を持った人の集まりです。そしてそれが組織としての魅力にもつながります。ただ、唯一、JCメンバーすべてが身につけていなければならないことがあります。それが「品格」だと思います。「品格ある青年」の集まり、それこそがJCであり、他の団体とは明確に違う要素だと言えます。近年、地域住民や行政との協働にも力を入れてきております。これらの事業は外部からJCが評価されるよい機会となります。事業の内容そのものだけでなく、我々JCメンバー自身が評価の対象になっているという意識を持つ必要があります。

これからのJCのあり方
ここ数年、数多くのNPOが立ち上がってきています。環境、教育、まちづくりなど、それぞれ特化した目標を持った団体がほとんどです。我々JCはこれらすべての問題において、それを専門としたNPOのような活動を展開することは不可能でもあり、また同じような活動をしても意味がありません。我々JCの使命は、このように公益性のある組織を立ち上げる人材を育成することにあるのではないでしょうか。JC卒業後や現役中でも、情熱をもって活動する組織を立ち上げるヒトを育てる、そして、そのヒトたちをサポートしていく。こういう機能が必要とされていると思います。また、他の団体や個人との「協働」については、これからますます重視しなければならないことのひとつになると言えます。ただ、その上で忘れてはならないのは、協働はあくまでも方法であって、協働すること自体が目的ではない、という点です。また、協働の形態も多種多様になると思われます。その都度、目的達成するために最適な協働の形を模索することが必要です。

むすびに
創立51年目にあたり、この素晴らしい社団法人泉大津青年会議所の未来に向けて、ゆるぎない土台づくりが必要だと感じます。JCの土台とは、紛れもなく「メンバー」です。しかし、我々は昨年度、そして今年度と多数の卒業生を送り出し、メンバー数が急激に減少するという問題に直面しています。「会員拡大」こそ、我々が「いま」取り組むべき最重要課題と位置づけ、今年一年活動していきたいと思います。今こそあらたな半世紀に向けた「礎(いしずえ)」づくりの時です。


  
≪ 基本方針 ≫

   ● 活気ある事業、ならびに会員相互の研鑽を実現するための会員拡大

   ● 品格を備え、情熱・実行力のある人材の育成

   ● 地域社会との協働の新たなあり方の検討及び実践